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リテンションマーケティングとは?意味やその本質や活用法を徹底解説!

いま、マーケティングだけではなく人事においても重要度が増し、改めてその価値が見直されている『リテンション』。

ここでは、リテンションとは何か?ということから、目的や得られる効果、活用術についても解説していきます。

リテンションの意味とは?

リテンションとはもともと、維持や保持といった意味を指す用語です。

そのためリテンションマーケティングは一言でいえば、既存顧客を維持すること。

より詳しく説明すると顧客の維持、育成のために企業と顧客の関係性をより良いものとしていくマーケティング活動だと定義できます。

 

リテンションマーケティングに似たマーケティング用語として、『CRM』という言葉があります。

CRMは1995年ぐらいにアメリカのシステム会社が喧伝したと言われ、日本語に訳すと『顧客情報管理』という意味になります。

CRMは「管理」という言葉が入っている通り、そもそもマーケティングを指す言葉というよりはリテンションの中のインフラだといえます。

 

一度購入してくださったお客さまに何度も購入していただいたり、サブスクリプションビジネス等であれば解約をせず長い間続けてもらうことは、企業経営においてメリットが大きいことはなんとなく想像ができるのではないでしょうか。

人事においても、採用した人材が離職することなく会社に貢献してくれることは経営においてとても重要ですよね。

ところがそれだけ重要度の高いマーケティング課題でありながら、リテンションマーケティングは多くの企業で体系的な実行の仕組みが整っておらず、取り組めていないのが現状なのです。

リテンションがもたらす効果と重要性

 改めてリテンションがもたらす効果を見ていきたいと思います。

LTVを高めることが出来る

最初のメリットはLTV、いわゆる顧客生涯価値につながることです。LTVが向上するということは、売上や利益が向上することだと言えます。

LTVとは1人のお客様が商品やサービス、企業と関わる期間内にどれだけの利益をもたらすのか算出するための指標です。

例えばリテンションマーケティングに取り組んで、3ヵ月に1度購入していたお客様が2ヵ月に1度購入するようになった。そうするとこのお客様が1年間に購入する金額は上がっていきます。

Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)、Retention rate(既存顧客維持率)やChurn rate(解約率)といった様々な指標で管理しながらLTVの向上を目指していきます。

 

ただ昨今、LTVに関しては見直すべきことがあります。それは「顧客価値とは一体何か」ということです。

購入するもの、購入の仕方などお客様の購買に関わる要素は昔に比べてずいぶんと広がりを見せています。

近年ではスマートフォンの普及により、SNSの人口がとても多くなっています。このような時代ではSNSに紹介されるかどうかも価値の1つになるでしょうし、口コミの火付け役になれるようなインフルエンサーも価値の1つだと思います。

従来のどのくらいの金額を購入している、どのくらいの回数で購入しているという価値観ももちろん指標としては有用です。しかし金額という一側面だけを価値としてみなし続けるのは違うのではないかと考えます。

LTVを上げていこう!と目標を掲げた時、売上以外の要素にも目を向けることも必要になっています。

コスト効率が良い

よく言われる”1:5の法則”というものがあります。

これは新規のお客様に販売するコストは、既存のお客様に販売するコストの5倍かかるという法則もあります。

ただ、コストというのは金銭的な意味だけではありません。フィリップ・コトラーの提唱する『純顧客価値』の考え方によると、購入時のコストには金銭以外でもいくつかのコストがあります。

例えば、買いに行くのに手間がかかる、持ち帰るのに手間がかかるといった労力のコスト。その他にも、買うまでに時間を要する時間のコスト。支払いの際に生じる心理的コストといったコストがあります。

 

新規のお客様が商品やサービスと購入するまで、金銭はもちろん、労力・時間・心理のコストと大きなコストがかかります。これは新規のお客様にとってかなりのネックとなります。

これに対し、1度商品やサービスを購入したお客様は1度コストのハードルを越えています。そのために次回購入時のハードルがとても低くなる、これが経済合理性に結びついていくのです。

 

だんだんと人口が減っていく時代では、仮に新規の顧客がとても低いコストで獲得できたとしても、獲得できた顧客が継続しなければいずれ新規を取りつくしてしまう。

それならば新規のお客様にファンになってもらって、宣伝媒体としてサービスや商品を紹介してもらう。そうしてまた新規を取っていく。そういうサイクルができあがれば理想的です。

リテンションを成功させる上で欠かせない2つの要素

先述しましたが、リテンションマーケティングについて体系的な仕組みが整っている企業は多くありません。

そこで、まず最も本質的で意識すべき要素をお伝えしたいと思います。

それが
「新規獲得もリテンションマーケティングの一貫であると考えること」
「インタラクティブなコミュニケーションにより深い関係性とデータ収集を行うこと」
の2つです。

新規顧客獲得でもリテンションは意識するべき

当社でもこれまで数々のリテンションマーケティングのお手伝いをさせていただきましたが、実感するのは、新規と既存のお客様それぞれを分けて考えている企業さまが多いということ。

市場でも分けて考えているのが主流となっていますが、お客様を獲得する時から、獲得以降維持できるかどうか半分決まっていると言っても過言ではありません。

そのため、リテンションマーケティングは既存のお客様だけでなく、新規のお客様に対しても考えていく必要があります。つまりは一気通貫して考えるということです。

 

お客様の新規獲得から維持にかけてのマーケティングをリテンションマーケティングだとすると、広告活動全般がリテンションマーケティングとも言えます。

昔の広告活動はいわゆるプッシュ型が多く、お客様が望むと望まないに関わらず広告が出稿されるような一方通行のコミュニケーションが主でした。

そのため、企業と顧客の関係性は作ることができませんでした。

 

しかし現在では、デジタルマーケティングをはじめとするデータ活用やインタラクティブなコミュニケーションインフラの発達により、状況は変わっています。

広告活動においてもしっかりとリテンションマーケティングの考えを取り入れていくことが望ましいといえるのです。

インタラクティブ性を活用し顧客との関係性づくりとデータ収集を徹底する

リテンションマーケティングでは一方通行ではなくインタラクティブ(双方向)のコミュニケーションをとることが重要となります。

 

なぜ一方通行ではなく、インタラクティブが重要になるのか。

企業と顧客ではなく人と人との関係性作りに置き換えると分かりやすくなります。

一方的に自分のことだけを話す人と、自分のことを話しつつこちらの話も聞いてくれる人。どちらを身近に感じ、スキになるかと問われれば多くの人が後者の人を選ぶでしょう。

企業と顧客の関係性も同じです。

 

マーケティング活動においてインタラクティブが注目されはじめたきっかけはテレマーケティングだと考えています。テレマーケティングではお客様のクレームや要望を聞いて、受付が解決策を提案する、会話中心の手法です。

電話口ではお客様の喋る早さ、喋り方などで感情をフィードバックとして受け取ることができます。これはインタラクティブのメリットです。

 

テレマーケティングは時代が変わるとともに、電話からメールになり、WEBサイトやソーシャルになり。今ではさまざまなマーケティング活動がインタラクティブなものへと変わっています。

最初は企業とお客様が1対1だったものが、お客様の幅が広くなって1対多数や多数対多数へと広がっていき、インタラクティブのあり方もどんどん複雑になっています。

そしてデジタルによる、リモートでのインタラクティブが注目されればされるほど、その反動として店舗や接客、イベントなどのリアルなインタラクティブも見直されているのかなと思います。

 

一方で無人レジなど、本来誰か人がいた場所に人が居なくなってしまう。人との接触を避けなければならない世の中でさらにそういった場所が増えていくとすれば、インタラクティブなお客様との関係性作りがどうなっていくか注目していきたいところです。

まとめ

業種によっては参入者が増えることで新規獲得コストに悩まされている企業は少なくありません。

また、少子化で人口は減少傾向ですから、『新規を安く取れればいい』というだけでは、企業としての競争力が維持できなくなる可能性もあります。

リテンションマーケティングにおける活動はそういった課題を根本から見直すものです。

当社ではこれまで数々の企業のリテンションマーケティングのお手伝いをしてきた実績がございます。
 ・今後も継続的に安定して成長したい
 ・顧客獲得コストに悩んでいる
 ・顧客の離反、離脱に悩んでいる
 ・離職率を下げ優秀な人材の定着を目指したい
といった企業様はお気軽に当社までご相談ください。

 

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